琵琶湖への設え

新緑が映える過ごしやすい季節となりました。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
こんにちはM2の関根です。

先日とあるプロジェクトで湖岸沿いの集落をいくつか調査して参りました。
滋賀県の建築を考える上で、やはり1つのキーワードとなるのは『琵琶湖』ですよね。

琵琶湖に対しての設えが集落調査では色々な形で見ることができました。

強い湖風であれば防ぎたいですが、完全に遮断するのではなく心地よく取り入れたいものです。

上の左の画像は多くの住宅で見られた「大和塀」です。
木の板が互い違いに貼られていることで出来たすき間と、上部の屋根のような部分と下部の間のすき間によって風が通ります。
右画像の塀は最近の製品だと思われますが、「大和塀」をモチーフにしたようなすき間があるデザインでした。

集落の街路も特徴的でした。

「ヅシ」と呼ばれる小道が、琵琶湖に対して平行な1本の道(赤線)に直交していくつも通っていました。
ヅシの奥に琵琶湖が見える配置で、生活を豊かにする1つの設えにもなっているのではないでしょうか。

他にも、ほとんどの住宅で屋根の棟が琵琶湖に向いている集落がありました。
環境的な配慮なのかなど気になるところですが、やはり琵琶湖周辺に住む方たちにとって琵琶湖が特別な存在であることを感じました。

私は大学院入学と同時に初めて琵琶湖を見ましたが、その大きさに目を奪われました。
そして海とは異なり、対岸に山の稜線が見えることで琵琶湖を囲んでの大地の繋がりを感じられることが魅力的だと私は思います。

皆さんが思う琵琶湖の魅力は何ですか?